10 07 04

夏をのりきる梅COBO講座2010 レポート
「梅の毒が教えてくれたこと。」

梅COBO講座6月30日1回、7月3日2回の合計3回が終わりました。
梅は、縄文時代より日本人に愛されてきたくだものです。
現在も人気は変わりませんが、梅干しにしたり、梅酒にしたりと
砂糖、塩、焼酎などの力を借りるのがいままでの梅の摂り方でした。
梅そのものの魅力をシンプルに引き出すということが、いままで、
不思議に無かったのですね。
ウエダ家の梅COBO講座では、ビンに水を入れたもの、入れないもの
だけで、無農薬の梅についている野生の菌にはたらいてもらいます。
隠れた多彩な能力を引き出すというのが、梅COBO講座の主旨です。
梅そのものの生き方があって、そんなところに視点を置くと、
野生の菌が生きものメディアとなって、梅は最大限に能力を発揮し、
人の想像を超えた、大きなプレゼントをもたらします。

「梅の毒が教えてくれたこと。」

このコンセプトに、自然界の生きものと人とのかかわりの大切さ、
私たちのこれからの生き方を切り開くヒントがあります。
下の文が梅COBO講座にお配りしたメッセージの一部です。

梅には毒があるって、知っていましたか?
昨年はじめて、梅COBO講座をひらこうとしたとき、
参加者の方からメールをいただきました。
「梅には毒がありますが、大丈夫でしょうか?」
恥ずかしながら、知りませんでしたね。母に聞くと知っていました。
あわてて、梅の毒について調べたわけですが、
そこで、みえてきたのは梅がいきるためにみにつけた戦略でした。

梅の毒は、アミグダリン(青酸配糖体)といいます。
アミグダリンはアンズ、モモ、ビワなどバラ科植物の、
まだ熟していない、果実や種子、葉に含まれる成分です。
たとえば青梅を、鳥がつついて食べると、体内で青酸が発生して、
中毒になってしまう。人間も、200個食べれば(実際無理ですが)、
致死量になるそうです。

梅はなぜ、こんな毒をみにつけているのか?
あらゆる植物のいきる目的を考えると、やはり、子孫繁栄ではないか。
そうすると、じぶんの種をなるべく広範囲にたくさん
ばらまく必要がある。そのために、鳥や動物たちに、
種を運んでもらわなければなりません。
だから、実を色づかせ、あまく熟したいい香りを放って、動物たちを
誘います。食べた実の種は消化されず、そのまま糞と一緒に排泄され、
糞に含まれる菌体などを栄養にして発芽するのです。
でも一方で、種の準備がまだ整っていないときに、
動物に食べてもらっては梅の計画はだいなしです。
だから、毒を盛る。「まだ食べてくれるな」というサインです。
 毒性も分解されて、なくなっていきます。
 
 梅のほかにも、似たような毒性をもつものとして、トマトの
 トマチンとか、ジャガイモの芽のソラニンというものもあります。
 調べていくと、すべての植物に、多かれ少なかれ、
 毒性があるようですね。
 渋みや苦味など、さまざまな成分があります。
 植物ひとつひとつ、生きる目的は同じでも、生きるための方法論は
 ちがっているようで、それをこれからもまなびたいですね。
 「ポリフェノールが効く、ビタミンがいい」と、振り回される
 わたしたちですが、それらはすべて、植物たちがじぶんのために
 身につけているものですよね。
 はたして、そのまま摂って、害はないのか。
 そして、効率よく吸収してくれるものだろうか、と疑問が
 わいてきました。
 梅COBOは、どんな方法でしょう。梅とじぶん、そして間を
 つないでくれる身近な菌のはたらきを感じていきましょう。

「梅COBO講座メニュー」

◎「梅COBOテイスティング」

◎「梅COBOを育てる」
  梅COBOの仕込み方
   
◎梅COBO活用術」

 ・鶏の蒸しもの梅COBOソース
 ・にんじんとセロリの梅COBOマリネ
 ・梅COBOのいなりずし

参加していただいた方々に、感想をお聞きしましたが、
ひとりの方から、梅をたったビンに入れるだけなのに、
どうしてこんなに多様で豊かな味の世界が生まれるのでしょうか?
不思議でなりません、という感想が印象的でした。

18:15 UEDAKE|COBO School|mail